何度も職を変えるのは悪なのか

今日は「職を転々とする」ということについて考えたいと思います。

日本では職を転々と変える人に対してのバッシングが強いと私は考えます。まるで悪なのではないかと思うくらいに。

また職を変えることってとても勇気のいることですよね。なかなか辞めづらいという雰囲気があるというのも日本ならでは・・・?

こういった言葉を聞いたことはありませんか?

「一年やそれ未満で仕事を変えると、就職の時に不利になるから気をつけなさいね」

「安定した職につきなさい」

「どうして一年足らずで前の職場を辞めたんですか?」

「え、もうこの仕事やめるの?早くない?もっと考えようよ」

「3年は経験しないと使い物にならないよ」

どれも私自身や友人が浴びせられた言葉です。

オーストラリアに来る前は「すぐに仕事を辞める、変える人」に私も偏見を持っていた

私はワーキングホリデーでオーストラリアに来て3年目。仕事は8回変え、家は15回ほど引っ越しをしました。

オーストラリアに来る以前は病院で働いていました。大学卒業と同時に実習先でお世話になった病院に6年間働かせてもらいました。就職活動はしていません。実習先から声がかかり、形だけの面接(と言っても世間話)をしました。

その時は周りから「3年は経験を積まないと使い物にならないからね」と言われ、私もそれを信じてがむしゃらに働いていました。

すぐに辞めていく同僚や先輩を見て「次に違う職場に行ってもまた新人からやり直しじゃん。」と思っていましたし、

またアルバイト生活を転々としている人を見て「彼らは大人の発達障害だから、仕事が続かないんじゃないか」と疑いの目を持ったこともありました。

私の親も「あんたは国家資格を持っているんだから、安定した職につきなさい。転職するよりも慣れた職場に長くいた方が退職金も出るし、安心でしょ」と言われ続けてきました。(オーストラリアにいても電話越しによく言われます)

働き方に対しての価値観が変わった

しかし今、海外へ出てきてその価値観がガラッと変わりました。

自分もそうですし、周りのオーストラリア人やバックパッカーの人も職を変えることが多いのです。

働き易い環境・待遇・給料の良いところを求めて転々としている人が結構います。

オーストラリアに来た当初、あるシドニーの刺身・鍋の有名なお店でトライアルをした時のことです。面接をした時に、韓国人のマネージャーから「あなたの熱心な姿勢いいわね。早速トライアルをしましょう。給料は$15スタートだからね」と言われ、

あれ・・・最低時給ってパートタイムでも$19いくよね・・・?

と思いましたが、オーストラリアに来た当初は働いて稼げればなんでもいいと、トライアルをすることを決意。

トライアルをした当日のミーティング、日本食レストランにも関わらず「日本人は新人の子だけです。ですが、ここは日本食レストランです。張り切って日本の丁寧な挨拶をしましょう。」とマネージャーからの一言。

30人くらいは働いていたと思うのですが、日本人メンバーは私の他に2人(トライアル当日はお休み)だけでした。後から聞いた話ですが、みんなきつくて辞めていったそうです。

トライアル最中、お客さんがいるのに韓国人マネージャーがウエイトレスに対し怒り、私はビビりすぎてお客さんにお水をこぼすなどの無礼をしてしまいました。

その日はどっと疲れたのを覚えています。

次の日は語学学校の予定とトライアルが入っていたのですが、身体が動かず語学学校は休んでしまいました。トライアルはどうしようかと考えていました。

「せっかく面接を受けて受かった場所、1日でギブアップしてもいいのだろうか」

物凄い迷いました。慣れれば問題ないのではないのか。1日で辞めるっておかしい人なんじゃないか。

しかし、周りの友達から「無理して働くことなんてないよ」と言われたので、お店に辞める旨を伝えました。

そうするとなんだか体も軽くなりましたが、お店の前を通るたび罪悪感に襲われました。

その後ちゃんとカジュアルの良い給料のところで仕事をすることができ、シドニーを去った後もファームを転々としたり、マッサージのお仕事をしたりと色々な経験をさせてもらいました。

そこで「自分が働く上で、不愉快だったり不快、働きにくいと感じるところでは無理して働かなくていいんだ。我慢する意味はなんだろう」と気が付きました。

職を転々とすることに対してのデメリットとメリット

職を転々とすることのデメリットとして

・技術職は技術を得ないまま去ってしまう可能性がある、技術不足

・ボーナスや退職金などがもらえない可能性がある

・仲良くなった同僚と会えなくなる

・仕事の内容をガラリと変えてしまうと、また1から覚え直す必要がある

・無職の時の生活費の心配

などが挙げられると思います。

ですが、メリットとして

・新しい技術・経験が得られる

・新しい仲間に会える

・環境が良くなる可能性がある

が挙げられると思います。私はこのメリットがとても重要だと思います。

重要だと思う理由として、

新しい経験を得るというのは変わらない日常の刺激にもなりますし、話の引き出しにもなります。

今まで環境が良くなかった人にとっては、環境を変えることで精神・肉体的に良くなり安心して働ける可能性が高くなったり、プライベートを充実させることもできます。

もちろん、無職になることへの不安・お金の心配はあると思いますが、日本には退職後のサポート体制が整えられています。希望の職種に出会え面接に受かるかはわからないですが、もし環境が悪かったり健康に被害が及びそうな場合は仕事を変えてもいいんですよと私は言いたいのです。

仕事は我慢してやるものではない

あなたの一番大切なものはなんでしょうか?

・家族や子供

・健康

・お金

いろいろなものがあると思います。私は仕事をする上で、精神的・肉体的な健康が一番大切ではないかと思います。

オーストラリアで仕事をすると、生き生きと楽しそうに鼻歌歌いながら働いている人がいたり、一生懸命な人がいたり、適当に仕事をしている人がいたりと様々です。

一生懸命働いていると「息抜きしなさい、もう少しゆっくりしてもいいんだよ」と良く言われます。

日本にいた時は、がむしゃらに頑張って技術を高めようと働いていましたが、今考えると気を張りすぎていたし、気楽に仕事をしたことがなかったなと思います。

私が実習先で教えられた言葉があります。

「自分のQOL(生活の質)が高くなければ、患者さんのQOLを上げることはできない。プライベートも充実させるのが大事だ」

どんな仕事にも言えると思うのですが、自分のプライベートが充実していると、仕事中もリラックスでき集中してできるということだと思います。逆に仕事が充実していると、プライベートも充実していると言えます。

私の場合は、仕事が充実していないと仕事のことばかり考えてしまいます。それもいいことなのかもしれませんが、精神のリラックスができなくなってしまいます。

我慢して働くということは、息が詰まっている状態と一緒です。一つでも嫌なことがあれば、負担がかかって我慢している状態となります。

適度に息抜きをするということがとても大切で、我慢ばかりするのであれば環境を変え新しい生活に切り替えるのも手ではないかと思います。

世間体は関係ない・今の時代は終身雇用の時代ではない

私たちの親世代は、終身雇用の時代であり退職金もたくさんもらえた時代です。

それを知っている親は、必ずしもあなたに「安定した職につきなさい」と言ってくるはずです。なぜならそれが常識だったからです。

しかし、今の時代コロナで経済がストップし、失業者もでていますよね。資格があれば安定して収入を得られるかもしれませんが、資格がない人は就職も厳しくなってきます。資格があったとしても、これからは経験重視の社会になってくるかもしれません。

仕事を4回も5回も変えていたら、周りからは批判的な目で見られるかもしれません。ですが、いろいろなことにチャレンジしてみたり、環境を変えてみることは自分自身にとって良い経験につながると思います。

いろいろな人に会い、価値観・世界観を知っていく。とても楽しいことだと思います。

人生いつ死ぬかなんてわからないんです。それまでにいろんな世界・人を知っていくことは経験値がアップする、広い価値観が養われるのではないでしょうか。

まとめ

・職を転々とすることは悪ではない。環境を変えることは、いろいろな人に会い、新しい経験を積むことができ価値観を広げるものであると考えられる。

・世間体に左右されず、良い環境を求めてもいい。

・オーストラリアでは職を変えるということは、よくあること。

・仕事をする上で、何が大切なのかを考えてみると良い。

以上がオーストラリアに来て、仕事に対して思ったことです。

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